せいぶれいえんコラム 第60回「榊と樒について」

⻄部霊苑だより

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せいぶれいえんコラム 第60回「榊と樒について」

2019.08.21

 

こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
前回は神道のお墓についてお話いたしましたが、その中の「神道のお墓参りの作法」にてお供えとして「榊(さかき)」について触れました。
今回はこの榊と合わせ、樒(しきみ)についてお話します。

 

 

【榊と樒の違い】

 

榊と樒は植物の種類としても違うものでありますが、それぞれに神事、仏事でお供えするものとしても違いがあります。
榊は神棚や神道のお墓でのお供えなど神事にて用いられます。
その他で見かける場所として、住宅などを建てる際の地鎮祭でも榊がお供えされています。
樒は仏教式のお墓や仏壇でお供えされます。

 

 

【榊について】

 

榊はツバキ科の常緑樹の植物です。見た目の特徴としては葉の形がきれな楕円に整っています。
名前の由来として、常緑樹の常に葉が緑であることから「栄える」というイメージから、栄える木とされる、または、神と人間の境界にある木という意味から境木、神聖な木といった意味から賢木とされるなど諸説あるようです。
元々神事では神の宿る依り代として先のとがった若松やオガタマノキを用いていましたが、
近年では庭先などで育てることが容易で、より身近なこの榊が用いられています。
また特殊な折り方をした和紙「紙垂(しで)」や「木綿(ゆう)」を添え、玉串として用いられます。
玉串としては地方により、榊ではなく北海道では櫟(いちい)や沖縄ではガジュマルを用いることもあるようです。

榊として神事に用いられるものには「本榊(ほんさかき)」と「ヒサカキ」があります。
ヒサカキは本榊とおなじく同じくツバキ科ですが、別の種の葉になります。
本榊は西日本など比較的暖かいところが適しているため、北海道を除く東日本でも育てられるヒサカキを榊として用いる地域も多く見られます。
見た目は本榊と比べ葉の大きさが一回り小さく、葉の縁がギザギザとしています。
ヒサカキは姫榊、非榊などの漢字を当てられることもあります。
別名としてシャシャキやビシャコ、ビシャ、ヘンダラ、ササキなどと呼ばれることもあります。

 

 

【樒について】

 

樒はマツブサ科シキミ属の常緑樹です。見た目の特徴としては少し長い楕円形で波打つような葉の形をしています。
葉だけでなく全体に毒性があることか悪しき実とされたことが名前の由来とされます。
その他に実の形が平たいことから敷き実、または一年を通していつでも育つことから四季芽(しきめ)など、由来は諸説あるようです。

お寺や仏事で樒がもちいられる由来としては、空海が修業にて天竺にある青蓮華の代用としてもちいたことや、神社と違いお寺には墓地があるため、そうしたお墓を野生の動物から守るためにお寺に毒性のある樒を植えていた、などがあるようです。
その他にも不浄を払うといった意味や焚くと独特の香りがすることからお香の材料としても用いられます。
別名として香花(しきび)ハナノキ・ハナシバ・コウシバ・仏前草とも言われます。

 

 

 

【柴という場合】

 

大きなくくりの表現として柴(しば)と表現される場合もあります。くだけた親しい家族での話などで仏壇の柴や神棚の柴または神柴など言う場合ももちろん仏壇には樒であり、神棚には榊、またはヒサカキのことです。
この場合雑多な山木を柴や柴木ということから広いくくりで柴と表現しているかと思います。

 

 

 

 

いかがでしたか、あまり関心がなかった方やどちらかにしか馴染みのない方の場合、似ていて困ることもあるかと思います。
見分けの参考になればと思います。