せいぶれいえんコラム

2019/04/22
第56回「お墓の所有権」

 

こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
今回はお墓の所有権についてお話します。

 

 

【墓地(土地)と墓石】

 

お墓を建てる場合、お寺や霊園、自治体が管理する墓地の区画の使用について契約し、石材店などで
墓石の購入、設置をお願いすることで完成します。
この墓地(土地)ですが、建立者は使用する契約をしているだけで土地自体を購入するわけでは
ありません。
墓石については財産のような形で建立者が所有権を持っていることになります。
お墓の所有権について考える場合、土地と墓石をひとまとめにせず、分けて考える必要があることを
頭に置いておくとよいでしょう。

 

 

【お墓の所有権】

 

新しくお墓を建立した場合、ほとんどの場合が建立者が権利者(墓石の所有権と土地の利用権)と
なるかと思います。
見方によると、『建立したから所有者』ということではなく、『祭祀主宰者であるから所有者』
ということも言えるかと思います。

 

 

【お墓の所有権が行う必要があること】

 

お墓を所有する人は、
・お墓を維持管理する
 お墓参りをし、お墓の掃除などお手入れを行う、墓地の維持管理費を収める必要があります。
・法事の主催をとる
 お盆やお彼岸、年忌法要などを執り行う必要があります。
などのことを行う必要があります。
また、必要があれば生前にお墓を相続させる相手を決める必要もあります。

 

 

【お墓の税金】

 

一般的にはお墓の所有権は『財産』とした扱いになります。
しかし、お墓は『祭祀に関わる財産』ということから、その他不動産など普通の財産とは性質が異なるため、
税金はかかりません。

 

 

【お墓の相続に必要なこと】

 

お墓を相続する場合、役所などへの届け出ではなく、霊園など墓地の土地の権利者と土地利用の契約者
名義を変更する手続きを取ることになります。
その際には使用許可証や、以前の継承者が亡くなったことが分かる戸籍謄本などと、名義を変更する継承者
の戸籍謄本や住民票、印鑑、名義変更の手数料などが必要となります。

 

 

【継承者がいない場合】

 

お墓の相続すると、お墓を管理するための時間や維持管理費が必要となるため、継承を放棄する場合もあります。
その場合、墓じまいとなり土地は使用権が戻され、墓石は遺族に返却されます。
また縁故者がおらず継続がされなくなったり、維持管理費が収められないような場合、無縁墓となります。
その後墓地管理者がいくつかの手続きを行った後、お墓は撤去されることとなります。

 

 

 

いかがでしたか、お墓の相続とは財産の相続というより法事、祭祀を引き継ぐことであるかと思います。
ご先祖様を供養する場を残された家族で引き継ぐ大切なことですので、感謝と供養の心を持って行っていただきたい
と思います。

 

 

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