せいぶれいえんコラム

2025/07/02
第129回「お墓から納骨堂への改葬」

 

こんにちは、西部霊苑です。お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
若い時などは先祖代々のお墓や故人が生前に建立していたお墓に遺骨を納めて供養し、お掃除などの管理は出来ていたものの高齢になり、外での活動が大変になったり、子供が離れた場所で生活をしていて気軽に頼ることができなかったりすることでお墓の維持が難しく感じるようになることがあります。
こうした場合に考えたいことの一つとして納骨堂での供養があります。
今回はそんな「お墓から納骨堂への改葬」についてお話しします。

 

【改葬届とは】

遺骨を納めている場所を変更する、移す場合には改葬届が必要になります。
改葬届とはそうした名称の書類等の手続きがあるわけではなく、遺骨の場所を変更する「改葬」に伴う市役所等での一連の申請手続きの総称・通称として使われる言葉です。

 

【改装で必要な手続き】

改葬の手続きは簡単に流れをお話すると
・改葬先を決める
・改葬先を契約する
・現在の埋葬先を管理する市役所など市町村役場から改葬許可申請書を入手し必要事項を記入する
・現在の遺骨を納めている場所の管理者から埋蔵証明書を取得する
・改葬先から受入証明書を取得する
・改葬先の市役所など市町村役場へ改葬許可申請書・埋蔵証明書・受入証明書を提出する
・改葬許可証の交付を受ける
・遺骨を移す
・改葬前のお墓の契約を終了し、お墓の区画を返却する
といった形になります。

改葬許可申請書は現在の埋葬先地域の管轄の市役所や区町などの役場から改葬許可申請書を入手します。
直接窓口で受け取ることもできますが、ホームページ上で印刷用のデータを入手することもできます。
必要事項を記入し、改葬許可申請書・埋蔵証明書・受入証明書の提出は直接窓口で行う形になります。
また改葬許可証の交付手続き時には手数料がかかることがあります。

 

【どういった改葬の場合でも改葬届は必要になる】

改葬前のお墓と改葬先の納骨堂が別の場所にある場合はもちろん改葬届の手続きは必要ですが、同じ霊園内やお寺の敷地内にお墓と納骨堂がある場合でも改装届は必要になります。

 

【開眼法要・閉眼法要】

開眼法要は魂入れともいい、新しくお墓を建立した際や仏壇を購入した際に行う供養のことです。
閉眼法要は魂抜きともいい、墓じまいや仏壇などを処分する場合に行う供養のことです。
遺骨の改葬の際にもこうした開眼法要・閉眼法要は改装前の場所で閉眼法要、改葬先で開眼法要というふうに行います。
これらはもちろん供養する方の気持ちの問題ですので、こうしたことをされない場合もあります。
お寺のお墓から納骨堂へ改葬の場合はお寺からの意向として開眼法要・閉眼法要が行われることもあります。

 

【お寺での改葬の注意】

お寺のお墓を利用させてもらっている場合、法要を本堂で行ってもらえるなど手厚い供養を受けることもありますが、宗派やお寺ごとの意向により制限を受けることもあります。
利用時に宗派によっては受け入れてもらえない場合もあるように、近くのお寺のお墓や霊園のお墓、納骨堂で改葬をしようとする場合、宗派の違いから改葬が認められないこともあるので、埋蔵の契約時や改葬時には事前に確認をしておくようにしましょう。

 

高齢になるとお墓の管理も難しく感じることもあります。無理な管理で負担を感じてしまうよりご先祖様や故人の供養を安心して出来る選択肢としてご都合に合うようであれば改葬などお考えいただくのもよいかと思います。

 

それでは次回コラムもよろしくお願いします。

 

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