せいぶれいえんコラム

2024/01/19
第113回「お墓参りの念仏、お題目」

 

こんにちは、西部霊苑です。お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
さて今回はお墓参りでの念仏、お題目、名号などの言葉の使われ方についてお話させていただこうと思います。

 

【お墓の前で手を合わせる

お墓は亡くなった故人、ご先祖様を供養するために建てられています。

お墓参りではこの故人、ご先祖様の冥福を祈る、私達の日々の生活の感謝、日々の報告などのために訪れているかと思います。

その為お墓の前で手を合わせる時、念仏、題目、名号などを唱えるとともにこうした故人、ご先祖様への挨拶や会話もされている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
こうして改めて落ち着いた空間へ家族とともに訪れ、心を落ち着かせて静かに手を合わせ、色々なものに思いをはせる時間をもらえることもお墓参りの大切な部分であるかと思います。

 

【念仏、題目、名号】

さてここで改めてお墓参りで手を合わせて唱える念仏、お題目、名号などの用語について改めて整理してみることにしましょう。
まず念仏、お題目、名号はお釈迦様の教えをまとめた「お経」をさらに一言でまとめたようなものになります。
お経を唱えることは生きている私達が悟りを開きの救いを求める、という意味があるようです。また亡くなった故人のためにお経を唱えることであの世での救い、供養にもなるとされているため、お葬式や法事の際にお寺さまを招きお経をあげてもらいます。
私たちがこうしたお経をすべて唱え上げることは難しいということもあり、仏様の教えを思い浮かべ、その名前などを一言で唱えられるようにされているものが念仏、題目、名号といったものになるかと思います。

大きくまとめると念仏、題目、名号はこうしたお墓参りなどで私たちが唱える「南無阿弥陀仏」などのようなものになりますが、もう少し細かくその言葉の違いをあげると
・念仏…仏様の阿弥陀におまかせし、救いを求めます、という意味のある南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)と唱えることで、浄土宗・浄土真宗などで用いられている言葉です。
臨済宗、曹洞宗で唱える南無釈迦牟尼佛(なむしゃかにぶつ)、真言宗で唱える南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)もそれらは念仏を唱えるという言い方がされるようです。
・題目…日蓮宗で仏様の教えが書かれているとされる法華経を大切にします、という意味のある南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)と唱えることで、日蓮宗で用いられている言葉です。
・名号…仏教の用語としてはみょうごうと読まれます。仏・菩薩さまの名であるを唱えることで功徳があるとされているようです。

これは宗派によって異なり、浄土宗・浄土真宗では「阿弥陀仏」、頭に帰依するという意味の南無をつけた「南無阿弥陀仏」と唱えられ、日蓮宗では「南無妙法蓮華経」と唱えられることを名号を唱えると言われるようです。
つまりおおよそ念仏を唱える、お題目を唱えるとおおよそ同じ言葉の使われ方ですが、念仏、お題目と分けずすべての宗派で名号を唱えるという形で使われているようです。

 

【キリスト教でのお墓参り】

キリスト教でのお墓参りではお墓の前で故人に対してではなく神に対して祈る、という考え方になるようです。
また宗派によっても違いがあります。
カトリック…手で十字を切り「父と子と聖霊のみ名によって。アーメン」と唱えられます。
プロテスタント…手で十字を切ることはありません。

かなり簡単にですが、今回はお墓参りの際に耳にする念仏、お題目、名号といった言葉の違いについてお話させていただきました。
それでは次回コラムもよろしくお願いします。

 

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