せいぶれいえんコラム
こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
夏本番に差し掛かり、暑さや熱中症に注意したい時期となりました。いかがおすごしでしょうか。
前回はお盆のについて由来や旧盆など地域によるお盆の時期の違いなどをお話させていただきました。
今回は「お盆の風習」についてのお話をしていきたいと思います。
【各地のお盆の風習】
・盆提灯
故人の霊が家に帰ってくる時に迷わないようにするため、軒に吊るします。比較的全国で見られます。
岩手県の「灯籠木」、新潟県の「朝顔ぼんぼり」、石川県の「切子」、広島県の「盆灯篭」などがあります。
・盆踊り
盆の時期に死者を供養するための行事で、仏教の踊念仏が民族風習と迎合して生まれたということです。
岐阜県の「郡上おどり」、秋田県の「西馬音内盆踊り」徳島県の「えらいやっちゃ」など有名で、ほかにも福島県の「じゃんがら盆踊り」長野県の夜通し行われる盆踊り、沖縄県の「エイサー」などもよく知られます。
同じようにお盆に特別な衣装や飾りを用意して踊る習わしとしては静岡県の「遠州大念仏」、三重県「波切の大念仏」、鳥取県の「因幡の傘踊り」などもあります。
・迎え火・送り火
お盆に故人の霊を迎えるための目印として、お盆の終わりに送り出すため門口、庭先で行われます。
麻の茎の皮をはいだ内側の木質の部分、おがら、麻幹(あさがら)を燃やします。
高知県の久礼地区で行われる街中に小さな松明を並べる「ほうかい(法界)」という習わしや、岡山県でわら小屋を建て送り火として燃やす習わしなどがあります。
・精霊馬
お盆には盆棚(精霊棚)を設置し、ご先祖様の霊が乗って帰ってくるとされるなすやきゅうりなど野菜で作った牛、馬の精霊馬を飾ります。こうした精霊馬は主に東日本を中心に行われています。
この他に山形県では軒下に故人にゆかりのある車のおもちゃ(バスや乗用車、タクシーなど)を吊るす風習も見られます。
・おはぎ
おはぎで使われるあずきは赤い色から魔除けの効果や五穀豊穣の祈願があると考えられており、これに高級品であった砂糖を混ぜてお盆のご先祖様へのお供えものとして用意されます。
その他お盆のお供えものとしては山梨県で安倍川餅をお供えする習わし、栃木県の「釜の蓋まんじゅう」、島根県の「盆だんご」などが見られます。
・しょうろう流し(灯篭流し・精霊流し)
故人をの魂を乗せた船、灯篭(とうろう)を川や海などに流し送り出す風習です。
岩手県の「舟っこ流し」や長崎県の「精霊流し」もよく知られています。
・迎えの草刈り、芝刈り
盆提灯と同じく、故人の霊が家に帰ってくる時に迷わないようにするためという思いで、里に通じる道の草、芝刈りをする地域もあるようです。
・七夕
たなばたは一般的に7月7日の織姫と彦星の、というイメージで全国的に見られますが、お盆の風習に近い行事としてお盆と合わせて行われる地域もあるようです。
北海道の一部では「ろうそくもらい」というハロウィンの子供がお菓子をもらうために練り歩くものに近い形の
行事も見られるようです。
【お盆のお墓参り】
お盆には自宅にご先祖様の霊を迎えるという風習とともに、お墓参りも行われます。
これによりお墓から自宅にご先祖様を迎えるという気持ちで行われることもあります。
千葉県や茨城県でみられる盆綱では、綱には先祖の霊をよりつかせることが出来るされ、竜や蛇の形に編んだ大きな綱を数人で持って墓地に向かったのち、集落の家々を練り歩き故人の霊を迎える風習があります。
お墓参りにもお盆のお墓参り普段のものと違い、長野県では「新盆見舞い」として提灯やお供え花、食べ物を持ってお墓参りをする、 熊本県では野草を摘みお墓に供える、長崎県では初盆のお墓参りで花火をする、鹿児島県では盆提灯を飾りお墓で酒盛りをする、などの形で行われる所もあります。
お盆はご先祖様の霊を迎えるとともに、普段は離れて暮らしている親族や地域の人々と集まる機会となります。
故人が繋いでくれるご縁に感謝し、大切にしていただければと思います。
それでは次回もよろしくお願いいたします。
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