せいぶれいえんコラム

2018/09/14
せいぶれいえんコラム 第34回「長崎の精霊流しの話」

せいぶれいえんコラム 第34回「長崎の精霊流しの話」

 
こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
第34回となる今回は、「長崎の精霊流し」についてお話させていただきます。
 

仏花とは

 
8月13日~8月16日の時期、仏教ではこの時期をお盆として、亡くなった方の霊を祀る行事としています。
全国的なお盆の風習としては、亡くなった方を迎えるために迎え提灯を飾ったり、精霊棚を準備したりします。
また、地域によってはお盆の送り火として亡くなった方の霊を弔うために、灯籠や供え物を海や川に流す灯籠流しを行うこともあります。
長崎では初盆を迎える家で、精霊船を流し場まで持っていく『精霊流し』を行う風習があります。
精霊流しでは爆竹や鐘を鳴らしながら華やかに街中を練り歩きます。
 

お供えのお花選び

 
精霊流しは日本の仏教のお盆の風習と、中国の彩船流しの風習が合わさって今日の形となったようです。
その為、しめやかに行われるのではなく、爆竹や鐘を鳴らす華やかな行事となっています。
精霊流しで爆竹を鳴らす由来は中国の彩船流しの風習での魔除けの意味から来ているとも言われ、精霊船が通る道を清めるために鳴らされます。
また、精霊船を運ぶときの掛け声は長崎市内では『ドーイドーイ』、島原市では『ナマイドーナマイドー』などの違いがあります。
しかしこの掛け声は元々はナムアミダブツが言いやすいように訛っていったもので、どちらも元は同じのようです。
 

お花を飾る向きと形

 
精霊流しの風習は長崎県を中心に周辺の佐賀市、熊本市などでも見られます。
精霊船は元々を亡くなった方の霊を送り届ける意味で海に流していたため、水に浮くような構造となっていましたが、現在は環境問題などから実際に海に流すのではなく、地域ごとに定められた海沿いに設けられた流し場にて取り壊されます。
その為、水に浮くような構造ではなく、お祭り、長崎のおくんちで見られる山車のような形になっています。
しかしすべてがそういった形式をとっているのではなく、熊本の川尻精霊流しや佐賀の精霊流しなどは精霊船の大きさも小ぶりで実際に水に浮く構造になっており、暖かい光を灯しながら幻想的に流れていく風景を見ることが出来ます。
また島原市では、提灯が特徴的な形の『切り子灯篭』をつ使った精霊船を見ることが出来ます。

精霊船は個人の家庭で出す『個人船』と、町内会や葬儀場などから出す『もやい船』の2種類があります。
昔はもやい船で出すことが主流で、裕福な家庭のみが個人船を出していましたが、最近は個人船が増えています。

いかがでしたか?長崎の精霊流しは華やかな祭り的な観光行事のようであるもののあくまで故人を送り出すお盆の行事です。
亡くなった方の供養を想う気持ちで向き合うとよいでしょう。
 

朝顔