せいぶれいえんコラム

2020/07/20
第71回「7月のお盆と8月のお盆」

 

こんにちは、西部霊苑です。
お墓参りや季節のことなど、何かのお役にたてる情報を発信していければと思います。
さて今年も半分が過ぎ、8月も目前となりますがもうすぐお盆がありますね。
今回は、実は地域によって異なっている7月のお盆と8月のお盆についてお話していきたいと思います。

 

 

【全国で違うお盆の時期】

 

長崎などは8月13日から16日までの4日間をお盆としていますが、全国で見てみると7月13日から16日をお盆とする地域もあります。
細かく見ると沖縄では8月~9月ごろにかけてをお盆とするところもあります。

 

 

 

【お盆の由来】

 

 

なぜお盆の時期が違う地域があるのか、まずは簡単にお盆の由来を見てみましょう。

もともとお盆は仏教の行事ではなく、中国などの道教などその他の文化の影響を受けてはじまったものです。
道教では旧暦の7月を鬼月とし、7月のはじめに地獄の窯が開き、15日の中元節に閉じるとしています。
この中元節はご先祖様をまつる行事として盛大に行われます。

また、仏教にも盂蘭盆会(うらぼんえ)という風習があります。
盂蘭盆会はお釈迦様の弟子、目連尊者がお釈迦様により餓鬼の世界に落ちた母を救うために修業の終わる7月15日に食べ物などの供物を献じるよう説かれたことから始まったとされます。
こうした文化と日本の神仏習合、先祖供養といったご先祖様を神様や仏様と同様にまつる考え方からお盆は始まったようです。

これ以外に、一年を一つのくくりとして春夏、秋冬を対称に、初春と初秋にご先祖様をおまつりするという風習が取り入れられ、この初秋の行事がお盆とされています。

 

 

【時期が違う理由】

 

このようにして始まったお盆は、旧暦7月15日にあたる中元節の日とされていましたが、明治になり政府によって暦の基準に新暦が導入されました。
これにより明治5年12月3日が明治6年1月1日となり1ヶ月ずれることとなります。
こうしたことから都市部はこれに従い、これまでの旧暦の感覚からは1ヶ月早い新暦の7月中旬がお盆となる訳ですが、
都市部から離れた地域では、変わらず新暦でいうところの8月がお盆となりました。

また、沖縄では旧暦7月の満月の日をお盆としていた風習がそのまま引き継がれているため、現在の新暦でいうところの
8月末ごろから9月あたりに毎年変動するかたちでお盆が行われているようです。

 

【お盆休み】

 

お盆に休みをとる習慣は、古く住み込みで働く奉公人が実家に帰ることが出来た藪入りが旧暦のお正月の1月16日と、お盆の7月16日であったことからのようです。
このように7月にお盆が行われる地域と8月にお盆が行われる地域があるものの、一般的にお盆休みは広くお盆が行われる8月がお盆休みとされます。
都市部など7月にお盆が行われる地域では7月にお盆の行事が行われ、8月はお盆休みとして休みが取られるようです。

 

 

いかがでしたか。実は地域による違いがあるお盆についてのお話でした。
それでは次回コラムもお楽しみに。

 

 

 

 

 

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